ぱんちゃんは、白と黒です。
それがとてもめずらしいみたいで、
ぱんちゃんが生まれるずぅっと前から
ぱんちゃんがとおくに行くことはきまっていたみたいです、
ぱんちゃんをひとめ見たいっていうひとが、
よのなかにはたくさんいるんだって。
おわかれのとき、ママはぱんちゃんに言いました。
「ぱんちゃん、ぱんちゃんはとおくにいくけれど、」
しましまのせーたーをきせてくれました。
「いっぱいいろんな人にあうとおもうけれど、」
せーたーはママがつくったんだって。
「もしかするとこわい人もいるかもしれないけれど、」
みどりとしろのしましま。
「あごをあげていれば、だいじょうぶ」 ※
とてもあたたかいせーたーです。
「いいわね?あごよ、わすれないで」
ぱんちゃんはまだ誰ともお話しした事ないけれど、
あごをあげることを忘れたことはありません。
まいにちたくさんの人がやってきます。
セーターはあたたかいです。
※元ヤンキーだったという、かっこいいお姉さんから聞いた話です。
お姉さんは昔、先輩に、
「なめられたくなかったら、とりあえずあごをあげとけ」って教えられたそう。
ぱんちゃんのママは昔ヤンキーだったのかもしれませんね。